ホルター心電図検査とは、日常生活をしながら長時間(できれば丸1日)連続して心電図を記録する検査で、発明者のノーマン・ホルター博士にちなんでこの名で呼ばれています。日常生活中に出現する持続時間の短い不整脈などは通常の心電図検査では捕らえきれないことがあるため、小さな機器を装着して日常生活中の心電図をすべて記録します。記録終了後(通常は翌日)機器を取り外し、記録された心電図を解析します。

当院のホルター心電図検査の特徴

  • 暫定的な結果については取り外しの当日にご説明できます(取り外しから説明までの時間は当日の当院の混雑の程度に左右されます)
  • 通常は予約検査ですが、即日の実施にもできるだけ対応します。
  • ご自身の記録のため、ご希望があれば詳細な報告書(通常は医療機関向け)を発行します。

 大きな病院や普通の診療所では、記録された24時間分の心電図を解析してその結果を患者さんに説明するまでに、1週間から10日程度かかるのが普通です。時間がかかる理由は、院内の解析部門が独立していたり、解析を外部へ依頼していたりするためです。当院にはホルター心電図の解析装置がありますので、24時間分の概要を極短時間(分単位)で解析でき、心臓病を専門とする院長が直接診断することができます。詳細な解析や報告書の作成は即時には行えませんが、多くの場合では計測器を取り外したそのときに検査結果の概要(暫定的な結果)をお話することができます。

この検査でわかること

  • 不整脈の有無と種類
  • 狭心症 など

検査の方法

  • 上半身は脱衣していただきます。胸の数ヶ所に電極を貼り付け、検査装置と接続します。装置を専用ベルトに入れて体に固定します。
  • 帰宅していただきますが、お渡しするメモに、症状や行動を記録していただきます。
  • 翌日に再度来院いただき、装置を取り外します。

検査時間

  • 装置の取り付けに10分程度かかります。
  • 記録時間はできれば丸1日(24時間)が良いのですが、夕方から翌日昼前まででもかまいません。
  • 装置の取り外しに10分程度かかります。

その他の注意点

  • 記録装置は水に極めて弱いので検査(記録)中の入浴やシャワーは厳禁です。
  • 衣服はウエスト部分がゆったりとした物にしてください。また襟首の近くにも電極をつけますので、襟のあまり開いていない衣服がよいでしょう。
  • ノイズの原因になりますので電気毛布は使用しないでください。
  • 記録中は、シール状の電極をはがさないでください。
  • 診断の参考とするために,検査中の日常行動の記録ノートをつけていただきます。行動・症状の内容を記入してください。
  • 検査中に何らかの自覚症状があったときは、心電図についているスイッチ(イベントスイッチ)を押してください。時刻が記録され解析・診断の参考にいたします。
  • 睡眠中に寝返りをうったり、うつぶせになっても検査には影響はありません。検査を意識せずに、いつもと同じようにゆっくりお休みください。