『インフルエンザ』ってなに?
インフルエンザは、『流感=流行性感冒』や『フルー:flu』とも呼ばれる大変伝染力の強いウイルス性の呼吸器系の感染症です。いわゆる『風邪=カゼ』とは異なり、ある意味では恐い病気です。
インフルエンザにかかると39℃以上にまで発熱し、悪寒や震えがきます。また、頭痛や痰のあまりでない咳(乾性咳嗽)、鼻水、鼻づまり、ひどい喉の痛み、筋肉痛や節々の痛みなどが生じます。いわゆる『かぜ』に代表される他の呼吸器感染症とは異なり、インフルエンザでは『大変ひどい倦怠感』が数日から一週間以上も続きます。とくに子どもでは吐き気や嘔吐、下痢を合併することがありますが、おとなではインフルエンザで胃腸症状が中心になることは稀です。
人からひとへ簡単にうつり、感染が拡大します。感染している人が咳をしたりくしゃみをすることでウイルスがまき散らされ、インフルエンザは人からひとへ簡単に広がります。インフルエンザウイルスが人に入ると、通常では2~4日で症状が急に現れます。症状が現れてから4日間程度が人にうつす可能性のある時期とされています。
『どのような人』にワクチン接種が特に必要なの?
毎年の様に新聞などで報道されますが、インフルエンザは抵抗力の弱い人にとっては 『死に至る病』です。インフルエンザにかかると重い合併症を併発する危険性の高い、以下の人たち(ハイリスクグループ)には、インフルエンザのワクチン接種が強く望まれます。
- 65歳以上の高齢者
- 特別養護老人ホームや老健施設などに入所している全ての年齢のひと
- 喘息や慢性肺気腫,慢性気管支炎,心機能障害など肺や心臓に慢性疾患のあるひと
- 感染に対して免疫力の低下しているひと
- 糖尿病などの代謝異常や腎臓病のために過去1年以上定期的に通院し治療が必要だったひと
『いつ頃』ワクチン接種をするの?
年によって変動しますが、通常日本でのインフルエンザの流行期は12月下旬から翌年3月初めまでです。ワクチンが十分に効果を発揮するには2週間程度かかりますので、10月~11月にワクチン接種を行うのが 理想的です。ただ日本ではワクチンの供給開始が例年10月初旬ですので11月中に接種されるのが効果的です。また毎年接種することが望まれます。
しゃくど循環器・内科では、
- 例年、10月初旬より接種しています。
- 大阪市に住民登録があり、65歳以上の方または60歳以上65歳未満で、心臓、じん臓、呼吸器の機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障がいを有する方(身体障がい者手帳1級相当)は定期接種となり、
1500円あるいは無料(市民税非課税世帯など)です(2022年)。
定期接種の詳細については、大阪市のホームページでご確認ください。 - 定期接種に該当しない方は任意接種となり、3,800円です(2022年)。
- 特殊な極細針の注射器を使用して注射時の痛みの軽減に努めています。